市場分析でデータよりも大事なもの。最後は「立地がすべて」
- fortis3
- 5月26日
- 読了時間: 4分
更新日:5月30日
店舗やホテル・アパートなどの事業用不動産の建設・出店では、出店場所について事前に市場分析を行う事が当たり前ですが、得られた分析結果に満足せず、その先の細かな立地をどう考えるかが勝負を分けます。 最低限の市場分析は大切ですが、データだけに頼らない立地の考え方を整理しました。

1.不動産は立地がすべて。
当たり前のことですが、予算という制約の中で、いつの間にかブレがちです。
不動産はもともと「場所のビジネス」です。その中でも、店舗やビル・ホテルなどの事業用物件では、立地の影響がいっそう大きくなります。
どれだけ内装にお金をかけても、立地が悪ければお客様が来ない
逆に、内装はシンプルでも、立地が良ければ自然と人が集まる
こうしたことは、現場ではよく見られます。通り1本の差で売上が変わる世界です。だからこそ、事業用では「立地が一番重要」と考えたほうが、結果的にブレが少なくなります。
2.市場分析やデータは「最低限」必要だが、それだけでは足りない。
事業用物件を検討するとき、多くの方は次のようなデータを確認されます。
人口構成や観光客数の推移
需要と供給のバランス
競合物件の数や稼働状況
これらは最低限押さえておくべき情報です。ただし、ここで一つ注意が必要です。
みんなが同じデータを見て、同じように分析すると、どうしても「同じ結論」にたどり着きやすい。
その結果、
「データ上は良さそうだ」と判断したエリアに、
一斉にアパートや宿泊施設などの供給が集まり、
数年後には飽和状態になってしまう
ということも起こりえます。
つまり、データ通りに動くことが、かえってリスクになる場合もあるということです。
3.アパートや宿泊施設で起こりがちな「供給過剰」の落とし穴
たとえば、あるエリアで
「空室率が低い」
「供給戸数が少ない」
というデータが出ているとします。
それを見た多くの投資家や事業者が、「ここは狙い目だ」と考え、次々に物件を建て始めるとどうなるでしょうか。
数年後には、同じような物件が並び、供給過剰になる
家賃や宿泊単価を下げないと埋まらない状況になる
当初のシミュレーション通りにはいかなくなる
こうしたことは、アパートや宿泊施設の世界では珍しくありません。
だからこそ、「今のデータが良いから」という理由だけで判断するのは危険なことでもあります。大事なのは、「今どうか」だけでなく、「数年後、この場所はどうなっているか」を考えることです。
データ上の不均衡をついても、長期的には解消されると考えておいた方が良いです。
4.長期的に見て「勝ち残れる立地」とは何か
供給が増え、競争が厳しくなっても、最後まで残る物件があります。その多くは、「立地の力」が強い物件です。
エリア全体としての魅力がある
その中でも、人の流れが集まりやすい場所にある
多少の競合が増えても、「ここなら選ばれやすい」という理由がある
こうした物件は、たとえ一時的に供給過剰になっても、最後まで一定の需要を確保しやすい傾向があります。
事業用物件では、「今の市場分析結果が良い場所」で選んでも良いですが、その中でも「将来、競争が激しくなっても勝ち残れる場所」を意識して立地を選ぶことが大切です。
5.店舗・宿泊では「立地上どうしても譲れないライン」を決める
金沢の飲食店等の立地は非常にシビアです。かなり良い立地と思われる場所でも、なかなかテナントが決まらないという事が多く見受けられます。
味に自信があるからと言って、家賃の安い中途半端なところに出店する初開業の方もいますが、大抵3年ももたずに閉店となります。
集客のために色々努力しても、立地だけは変えることはできません。店舗や宿泊施設では、立地について絶対に妥協してはいけないラインがあります。
この通りから外れると、人の流れが一気に弱くなる
この交差点より奥に入ると、認知されにくくなる
このエリアから外れると、ターゲットのお客様がそもそも来ない
こうした「目に見えにくい境目」は、地図やデータだけでは分かりにくい部分です。
だからこそ、
事業の内容(強み)
想定しているお客様
価格帯やコンセプト
などを踏まえたうえで、「ここだけは外してはいけない」という立地条件を最初に決めて物件を探すことが重要です。そうすれば、微妙なところにある物件に引っかかることもなくなります。
6.データで考えたうえで、第三者の立地感覚も取り入れる
市場分析や需要・供給のデータを見ることは、とても大切です。そのうえで、
自分なりに立地を分析し、
「ここならいけるのではないか」と判断したあとに、
第三者の意見を一度聞いてみる
というステップを入れておくと、リスクを下げることができます。
金沢不動産相談室では、
事業用物件(店舗・宿泊など)の立地について
データだけでなく、現場感覚も含めて
中立な立場からメリット・リスクをお伝えする
という形でサポートを行っています。
「自分ではこう判断したが、データの見方や立地の考え方に抜けがないか確認したい」
という段階でも、どうぞお気軽にご相談ください。



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